 |
 |
|
 |
 |
 |
|
On the table
学校以外の生き方第三回
きむらとしろうじんじんさん・・
ドラァグ・クイーンのような
チャーミングな扮装で
2台のリヤカーに
楽焼き窯と絵付け用具
野点セットを積んで
野外でお客様に絵付けしてもらった
楽焼き茶碗をその場で焼き
それでお茶を飲んで頂く・・
という破天荒かつインタラクティブな
興味深いパフォーマンスを
実行しているアーティスト・が
話してくださったこと
- |
|
 |
|
赤いドレスと
リヤカーで
ーきむらとしろう
じんじんの場合ー
2.11(祝)
14:00〜17:00
ユースプラザ
ほっとハート
|
第3回企画:
ふじわらやすえ
第3回ゲスト:
きむらとしろう
じんじん
座談会参加者:
15名(内青少年7名)
このページの画像は
白神貴士と藤原ゆかりの
撮影によるものです。
一部VTRを放映中の
画面を撮影しています。
|
|
 |
|
|
 |
 |
 |
|
 |
 |
|
京都に住み"野点"と名づけられたユニークなパフォーマンス(上の枠内参照)を繰り広げているアーティスト『きむらとしろう=じんじん』さんが、ほっとハート藤原の熱烈なラブコールに応えて、『学校以外の生き方』シリーズ第三回にやって来ました。
まず配られたのは水戸芸術館で2000年秋に行われた野点の時の"焼立飲茶美味窯付移動車"という題のパンフレット。野点に使う2台のリヤカーの図解付です。ビデオで流れ始めたのは"ヒューマンロード"というTBS制作の5分間番組(2000年3月放映)、工房で土をこねるところから、メイクをしてコスチュームを着け、リヤカーをバンに積んで出かける所など分かりやすくまとめてありました。これまでじんじん氏を知らなかった人たちもどんな活動をしている人か分かってきたようです。
アーティストというと神経質で口も利かない・・・と、いうのは昔の話でしょうか?「こういった所で話したことがないので」との前振りでしたが、じんじん氏の野点はインタラクティブな(お客様にやっていただく)アートでもあるからか、気さくでざっくばらんな口調とチャーミングな笑顔、軽妙な話術で、たちまちみんなの心をキャッチしてしてしまうコミュニケーション技術は、大道芸のベテランにも匹敵するのでは?いやいや、『人間力』というものでしょうか・・・座談会は爆笑の中、Q&A方式で(小学生ゆかりちゃんの矢継ぎ早の質問に活気付けられながら)いつの間にか予定オーバーの2時間半に渡って続きました。
★Q&Aは筆者が質問や回答ををまとめたり、言葉を換えたり繋いだりと、編集しております。口調やニュアンスを損なっているところがあるかも知れません・・お許し下さい★
|
     |
Q:今までに一番印象に残ったお客さんは?
A:印象に残ったお客さんばかりだけど・・初めてやりだした時・・アポなしでゲリラ的にやったんですが「天下一品」というラーメンのチェーンの総本部が直ぐ側にあって、たまたま店長会議の日で、続々と黒塗りのハイヤーが停まってパンチパーマのおっちゃんとかが降りてくる・・最後に本店のおばちゃんという屋台からチェーン店を立ち上げたという凄い人が車から降りて、こっちへ来ると、しげしげと眺めて「あんたなあ、これ道楽でやってんやろ?」と訊かれた・・最初で自信も無かったので「まあ、道楽といえば道楽かも・・」と答えると、おばちゃんは自販機でお茶を買ってくると目の前で開けて、「そんなキレイか汚いかわからんような茶碗で飲むより、こっちの方がよっぽど安全で安い・・」と「そもそも屋台とは・・なんで道楽で・・」というような説教を30分くらいしてくれた。初日は他にほとんどお客さんもいなかったんで。それが最初っていうことに、なんか運命的なものも感じて、またいつか、路上で会えたらええなあと思ってます。
Q:リヤカーってどうやったら手に入るん?
A:なかなか見つからなくて結局作ってるところに注文して42500円くらいで手に入れました。これがバランスがというか、すごく良くできていて大きい方は200キロくらい重さがあるんだけど、持ち上げたら動かせる。もっともゆっくりしか動けないので、警察ともめたりした時でも逃げられないけど。
Q:あんな格好しててはずかしくない? あの衣装はどうやって手に入れたの?
A:僕にとって、お客様をお迎えする最もチャーミングな格好があれなのですね。だから恥ずかしくないの。衣装は初めは大きめの女性向けのお店とかで買ってたけれど、長いことやってると作ってくれようという方も出てきたので作ってもらったりして・・最近はオートクチュールですね。
Q:一番気に入っている衣装は?
A:最近作った一番お気に入りが、迷彩柄でハイネックでノースリーブでマーメイドラインで。手のところがアミアミで、お尻の上あたりに『武装ではなく女装を!』っていう刺繍が入っている・・で、肩からマシンガンを下げていて、これがアーティストのオザワツヨシさんの野菜マシンガンシリーズがとても気に入ってて、オザワさんに電話して使用許可をもらった、大根・人参・ネギなどを型どりしたもので出来ている『使えない』マシンガンになってるという衣装やね。
Q:一番お気に入りのメイクやイヤリングは?
A:イヤリングは結構、自分で作っていて、クリスマスの飾りとか使って、重そうに見えるけど発泡スチロールで出来てたり・・・メイクは最初してなかったんだけど、「ちゃんとせなあかん」と、だんだんするようになって・・メイクのしはじめは、スキンヘッドにしてるんで眉毛をどこまでも上に描けるのが面白くって「うわ、ここでも描ける、ここでも描ける・・」ってやってたけど、ビデオとか見ると、どうも、もう眉毛には見えない・・触角に見える・・でバランスをとるようになって、最近は(ビデオを指して)このくらいに落ち着いてますね。今はこのビデオ位のメイクがお気に入り。この先はまた変わるかも知れんけど・・。
Q:フランスでやったときはどういうふうに?
A:英語の片言をフランス語に訳してもらって・・・お客さんの反応自体は日本でも外国でも、あまり変わらない。退く人、乗ってくる人、退きながら吸い寄せられる人・・絵付けをしだしたら、夢中で無言になって・・抹茶も大半が「おいしい」と。中に「砂糖ないの?」とか「ほうれん草ジュースに似ている」とかも言われましたが・・。
|
     |
Q:夏の服ってどんな服?
A:真夏と真冬はやらへんねん。夏は火を使って熱いし。冬は寒いし、あとお客さんもね。ゆっくり、納得行くまで絵付けして欲しいし、出来たら(作品を見ながら)「これがねえ・・」とか、ゆっくり話をしていって欲しいし。だから夏と冬は秋と春の準備をする期間にしてます。
Q:夏と冬は他に面白い事とかしてらっしゃらないんですか?
A:夏と冬は野点の準備と、幼稚園のお絵かきの先生をしてます・・野点は儲からないので、これが細いけど微妙な命綱で・・後、友人達とバザール・カフェという、これもあまり儲けにならないカフェと・・この三本立てでやってます。
Q:行ったところの南限・北限は?
A:北限は青森・・南限は福岡か丸亀?・・今まで行った所を言うと、京都・神戸のいろいろな所、大阪のビジネスパークとか、丸亀、青森、東京は浅草と谷中墓地(お墓だけど広くて気持ちがいい)藤原さんに呼んでもらった岡山、それから山口、福岡・・今年行く変わったところでは高知・・。
Q:スポンサーがつくんですか?
A:最初やりはじめた時はゲリラ、で何年かやっていると「どこそこのイベントでやりませんか?」とか声が掛ってきて・・お茶碗は持って帰ってもらって1000円、お抹茶が250円、それは原材料費とかで消えて行く。で、今は例えば美術館の人から「1ヶ月やってくれませんか?」と尋ねられると、お手伝いの人へのお礼とか運搬・交通費とか、1ヶ月幼稚園休む事になるのでこれくらい・・という予算を立ててもらえるようになってきた・・やってみるもんやねえというか、ありがたいことです。
Q:お仕事なの?
A:仕事って何?って話になるけど・・・それで食えたり生活の面倒がみれるかという意味では全然僕はプロではないのだけれど、自分の気持ちとか技術を全部投入する場所っていう意味では凄く『仕事』だと思っている。
Q:いつからお茶碗とかそういうのを作りたいと思ったん?
A:実家が新潟で、高校卒業する時は大学の史学科に入りたいと思った、でも全部落ちて浪人することになり京都へ行って、ふらふらしてた時、職人さんにあこがれて訓練校に行こうと思い、親に電話すると「職人は甘い物ではないのでそれで生活している人の話を聞きなさい」と言われた。人づてに絵描きという人(今考えるとその人も食えてはなかったが・・)に会うと「訓練校もおもろいけど、京都は美術大学も多いし、色んな人がいてるから、行ってみたら」と進められた。素直にそうかと思って一浪して京都市立芸術大学へ・・大学院と合わせて6年通った・・・オブジェ全盛時代で2m×3mとかの作品をギャラリーに展示したりするようなこともしてたんですが・・・卒業したときは(ちょっとややこしいことを考えて)陶器をやめていた。警備員とかしながら、HIVに関する活動とか、人の集まる場作りとかをしているときに野点のアイデアが頭に降りて来たんやね。
Q:お茶の立て方とかは?
A:お茶は僕ちゃんと正式に習ったことはないんです。最初はコーヒーも積んでたし、ハーブティーや梅昆布茶も、自分が飲みたいと思ったものはみんな積んでたんだけど、御抹茶が残ったのがなんでかというと、ひとつは僕が味を好きということと、一番ポータブルであること(かすやガラが出ないし・・)狭い場所でお客さんに見苦しくないように最低限の手数で立てていると、これが『じんじんさん、大体合うてるで』とお客さんのお茶の先生が言ってくれるように、大体合ってるらしい・・じゃあ、まあ自分で工夫していけば自分なりの作法が出来るかな・・と。味の方は、これはもう上手い下手で全然違うんで、ずっと努力してます。
Q:世話がかかるお客さんは?
A:世話がかかるお客さんというか嫌なお客さんというのは、なくて、よく「大変ですね」とかストイックな修行のように言われることがあるんだけど、実は全然苦でなくて・・人好きっていうのもあるんやろうけど、野点というのはやっていて自分のちっちゃなエゴを満足させてる部分がちゃんとあって・・これ(野点)メチャクチャじゃないですか、人通りのある路上で中が700度、800度にあるような窯を使って、絵付けしてもらったのを焼いて、また新聞紙燃やして・・それをおもろい、やりたいと思って交渉して路上に出て、こっちでは手伝いの人が絵付け用のリヤカーの準備をしてくれていて、僕は大きいリヤカーの準備をして・・で絵付けされたお茶碗が来て最初の窯の火を付ける・・そのとき、僕の中では『ああ、またやれるわ、やれたわ』という物凄いカタルシスというかすっきり感、満足感があって、お客さんには言わないけれどメチャクチャ心の中でほくそ笑みまくってるんです。その後来てくれたお客様との出会いというのは・・おもろいやないですか。酔っぱらいも、無言な人も、色々いて・・たいがい気分良く帰ってくれるのは、こちらの愉快な気持ちが伝わってるのかも知れないけど。・・でもまあ中には困ったお客さんもいて、水戸で何にも言わずに突然お尻を掴んできたお客さんがいて「やめてぇ!見るのはただやけど触んのんは高いんよ!」とか・・一度、本気で怒ったのは女のお客さんの前でいきなりズボンを降ろしたおじさんがいて、これは謝らせるまで怒り続けた・・こういうメイクの人間に怒られると相当怖いらしい・・。まあそういうこともあるけれど、あとはもう事故さえなければみんな良いお客さんと・・。
ここで休憩に入り、第二部は茶菓子を戴きながら、中学生達の陶芸経験などから話が立ち上がっていった・・・
|
      |
Q:楽焼きを選んだのは?
A:楽焼きって低い温度の焼き方は・・色の鮮やかさが好きなのと、作業自体が面白いのね。バーン焼いた奴引き出して、また新聞紙かかえて火が出て、最後磨いたら鮮やかな色が出る・・凄いおもろい作業やから、1人でやってんのがもったいなくなる・・”職人さんロマン”というか町中でとび職の人とか左官屋さんとか職人さんの働いてるのをぼーっと見るのが凄い好きで・・職人さんが何かを造り出す瞬間とか、それを仲立ちにして人が会うというような・・・僕が野点で好きなのは、めちゃめちゃゴージャスな作業着で地味な作業をしているというところ・・僕がやってるのは普通にお茶碗に土付けて、窯の中に入れてひたすら焼いている作業でしょ、後はお客さんにお茶立てて話しをしてる・・それに赤いドレスを着せてみたかったのね。・・後は、結果が直ぐ見えるという、その場で見れるというのがいいなあと思って・・野点で来るお客さんでも、お茶碗創りに来る人もいるし、お客さんの絵付けとか、僕の作業とか見てるお客さんもいるし、この前山口で、通りすがりに車で引き返して来て、後でカメラ持って来たおじさんがいて、僕やお客さんを撮るのかと思ったら、リヤカーの細かいところに凄い興味を持って撮ってて、「こんなちっこいボンベで一日持つんか」とか「リヤカーの支えがよー出来とるやないか」とか、そういう道具の造りとか作業とかに興味を持ってくれるお客さんがいるのも凄い嬉しかった。
Q:岡山でやるときにお客さんの入りとかは?TVとかは嫌いなんですか?
A:一つの街にずっといると最初はのんびりやっているけど、後半は噂が広がって来てうわーっと詰めかけて行列になって、お茶碗がすぐに無くなってしまう。理想をいえばやっぱり、のんびり・・ぼつぼつ、待ち時間もなくお客さんがやって来て、一日35個用意したお茶碗が終わる頃になくなっているのがいいのだけれど、整理券とかで調整したり、わざわざ秘密にしたりとかもしたくない・・そういう意味では移動しつづけるのは僕にとって大事なんですね。・・最初の頃、神戸で、毎週日曜日同じ場所でやってた時があって・・そうすると、常連さんが友達を連れて来て・・って感じで増えていって、ただの流行っているお店になってしまうんですね。「店主」としては名利に尽きるんだけど、野点で僕が楽しんでいるものとは微妙にずれる・・常連さんもいるし、通りすがりに「何や?!」って寄って来た人もいるし、知ってて狙って来た人もいるし、酔っぱらいのおっちゃんもいるし、腕組みをして見ている人もいる・・というふうに混じっている状態が好きだし、僕は居心地がいいんですよ。・・最初の頃、青森に行った時、地元TVの取材を受けた事があって、・・・市民新聞とか・・メディアの力って大きいですよね、そこで事前に告知しすぎると『野点』を『野点』と認識している人たちで固められると・・通りすがりの(野点に『出会った』)人が入る余地が無いじゃないですか・・どっかに余白がないと・・これは良い悪いじゃなくて僕にとっての『面白み』の話なんですけどね・・わざわざ移動して町中でやってる意味というか・・。美術ファンでお茶碗には一言あるわよって人とか・・固めてしまうんだったら、きっちりと『陶芸教室』をやった方が良いと思うんですよね。
Q:いちごポッキー事件?
A:後楽園で閉門時間とかあって、もう一生懸命やってるときに背後で「なんやこりゃあー!」って大声がするんですね。振り返るとワンカップといちごポッキーを両手に持った(その組み合わせは何やねんと・・)酔っぱらいのおっちゃんが立っている・・グループの人に聞いてみると、大阪の土建屋さんの団体で大阪から観光バスに乗ってる間にすっかり出来上がって、「はい着きましたよ」とガイドさんに誘導されて後楽園に入って来て、僕に出会ったと・・開始の2時間前から待っててくれるファンの方も大好きだけれど、ファンの方にとっても、通りすがりの人が混じっている(そういう人たちが、野点やじんじんさんを見て、どういう反応をするかを見る)方が楽しいと思うんですよね。そういう人たちが混じると何が起きるかというと、なぜか喋りだすんですね・・「やあやあ、それどうやってますのん」とか、・・出来たお茶碗見て、ジェラシーも生まれたり・・これやってて面白いのは、ちゃんと『挫折』もあるんですよね。それぞれの頭の中には「こうなるはず」というお茶碗の名作というかマスターピースが浮かんでいる・・けど、そう巧くは行かない・・出来上がったお茶碗見てがっかりして、半日くらいぶつぶつ言って行くお客さんもいて・・申し訳ないけど、まあ、充分楽しまはったんちゃいます?という思いもありつつ・・後、他人が創ったもんはなんかメチャメチャよく見えるとかも・・いっぺん作業を共にすると(同じアーティストとして?)対等になれるんですね。東京のアサヒビール本社の清掃のおばちゃんが3日くらい偵察に来てて「おばちゃん、やったらええやん」「いやもう、わたしなんかとても芸術なんか、センスないし」て言うてたのが、いざ傑作が出来ると「いやわたし、ここの緑はもすこし青なる思てたんやけど」て文句言うて、さっきまでの「わたしなんか」は何やねんと・・。その日その日の流行とかもあって、誰かが厚塗りすると、みんなマネして厚く塗りだしたり、やけに今日は緑が多いなあとか・・事前に凄く綿密に準備するんだけど、絶対崩される繰り返し・・なのは酔っぱらいのおっちゃんが来たり、子供が来たり、おじいちゃん、おばあちゃんがきたりするからなんやけど、その予測のつかないところが面白い。・・スポンサーがついてると告知を全然しない訳にもいかないし、告知しすぎるとワーッと来て無くなっちゃうし・・告知が一番難しいですね。
Q:場所の許可が取れなかったりとかは?
A:火を焚く、お金を取る・・これを真正直に通したら日本の公道では不可能なんです・・あるエリアのお祭りで路上が解放された瞬間とか、あと、福岡の博多とか、東京の谷中とか、警察より地元のおっさんおばはんの方が強い街があって「警察が来たらうちの店の前で何やったってかまへんやないか!て言うたらええやん」と、そういう話が通用する街なら出来る・・。後はパブリック・スペースに面した私有地を借りたり・・山口の時に道沿いで川が流れていて、とてもきれいな個人宅のお庭をお願いして快く貸していただいたり、東京のアサヒビールの本社の下とか、限りなくパブリック・スペースに近くて大勢の人が通行してるんだけど一企業の所有とか、そういう所では出来ますね。
Q:丸亀のプロポーズ事件?
A:丸亀で野点をしてたら初めて会う女性が来るなり「じんじん、結婚して!」・・知人の友達で噂を聞いてきたらしいんだけど・・今の(姿の)僕じゃなく、あれ見て『結婚』ですよ、「つき合って」ならまだわかるけど、どんな結婚生活を望んでいるのかと・・お客さんに『負けた』感じがしたのはあのときだけかな・・しょううがないから「あほか!」としか言えなかったけど・・・後、KENZOの紫色のミンクのコートを「じんじんの方が似合う」とくれたお客さんとか・・前回の出来に不満で4枚くらい下絵を描いてきて、その通り丁寧に絵付けした人とか、また、そういう時に鈎って(焼くと)上薬が流れたりして・・。あと、おっちゃんのお客さんも凄い面白い、やっぱり女性客が多いんだけど、おっちゃんには男の沽券(こけん)というのがあって、大阪のOBPってビジネス街でやったときとか・・部下の女性が絵付けやってると、その隣ではもう絵付け出来ないとか・・興味津々なんやけど・・たかが1000円のお茶碗と思うんやけどね・・「ここはこうやな」とか口出しだけはして・・そういうお客さんがハマッタ時は凄いね、3時間くらいグワーっと絵付けしてたりして・・アサヒビールの大阪のなんか上の階の方のお偉いさんが、緑色と黄色に紫の線がこう走ってて、それが内側に入って、また外に出てきたりしてるのを創りはって、えらい面白いけど何です?て聞くと「これは今までの私の人生の浮き沈みで」とか折れ線グラフを解説してくれたりして、めちゃめちゃおもろいおっちゃんとか・・・福岡のオフィス街の天神公園でやったときにふらーっとやって来た4、50歳くらいの眼鏡かけて良い生地の背広着た、みるからに仕事中って感じのおっちゃんが昼休み時間を過ぎて3〜4時間くらい陽が傾いても絵付けしている、思わず「お仕事大丈夫ですか?」と聞いてみても「ええねん、どうせしょーもない仕事やから」と・・絵付けが終わってリヤカーの上に並べといて焼き上がるまで時間があるから「帰ってお仕事済ませて来られたらどうですか?僕、日暮れまでここにいますし」言うても「うん、うん・・」とか言って動かない・・・その気持ちも良くわかるのね、自分が絵付けしたもんて、焼き上がるまで不安なんよ。・・ずーっと見てんの。出来上がったお茶碗磨いて渡して「出来はどうですか?」言うたら「うん、ええ出来や」て持って帰って、また翌日も3〜4時間くらい・・仕事大丈夫かなと・・・
最後にじんじんさんがみんなに、秋に岡山に来る時みんな手伝って(地元の人にしか判らない情報込みの場所探しとか、一番お客さんに接するので場所の雰囲気を変えてしまう事もある重要な接客係の)・・というお願いをして会を閉めました。
★他にも上薬の話・・・酸化・還元・イオン反応、むかついた話・・など面白い話がいっぱいあったのですがスペースの都合で・・・またの機会もあるといいですね。★
|
 |
 |
 |
 |
【編集後記】
じんじんさん・・日常の中に「非日常」を持ち込み、通りすがりに、
それと出会う方の反応、そこからの展開を楽しんでいる人でした。
モダンでいてレトロ、男性でいてドレス、作り手でいて作らせ手、
様々なものが、じんじんさんの創り出した『場』で、ひょいと『壁』を
超えてしまう・・その事がたまらなく面白い!ご本人のキャラクターも
とても素敵なので、岡山に『野点』がやってきたら是非是非どうぞ!
お勧めです・・って宣伝しすぎてもいけないんだな・・。一番いいのは
見知らぬ場所を用意してあげること・・じんじんさんは新しい場所で
ドキドキワクワクしながらお客さんがやって来るのを待っている・・
その「場」で様々な面白い出会いがありますように・・・ (白神)
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
| 絵付けした茶碗を30〜40分窯で焼いた後、容器に入れ、新聞紙を入れて蓋をし、いぶして発色させる作業。 |
|